ぜったい!農業には癒しの効果がある

「農家と区民の交流のつどい」に参加して

生協の活動に身を入れていたころ、楽しみのひとつは生産現場を訪ねることでした。素材やつくられる過程を実際に見、生産者の思いを聞いて「目からうろこ」の実感を何度も経験しました。畑見学では、野菜や果物が「生きている・育っている」姿に触れ、「食べ物はいのち」だとすんなり納得できました。

都市農業支援の活動をしているグループのメンバーに誘われて参加した、1
月30日の「農家と区民の交流のつどい」。今年で4回目ということですが、昨年と比べて倍くらいの参加があり、びっくりしました。昨年4月から始まった「ファーム荻窪」の体験型農業への申し込みが6倍以上も殺到したことからもわかるように、区民の農業への関心は確実に高まっています。

都会育ちで農業には縁がなく20年間「子育て中心のお受験ママだった」という女性が、ファーム荻窪の利用者になり、自分で野菜を作ることを通して、充実感を得るとともに心が癒された体験を話してくれ、とても共感しました。

農作業には癒しの効果がある、というのは絶対ほんとうだと思います。ちょうど1月29日付の朝日新聞夕刊のトップに、民主党元代表、菅直人氏が団塊世代の活用策のひとつとして農業の担い手にどうか、と案を練っているらしい記事が載ったばかりです。定年後の「田舎暮らし」がブームとか。

でも杉並区にはまだ約60ヘクタールの農地が残っているのだから、これを活かさない手はありません。田舎に行かずに地元・杉並で、農家の作業を支援するとか、「ファーム荻窪」のようにプロの農業者に指導を受けながら自分で野菜を作る場をもっと増やすとか、そんなしくみがあれば希望者はたくさんいるに違いない。そう思ったので議会でも何度か質問してきました。

農業が好きで農業の価値を認め、畑で体を動かしたい人たちのパワーが、農地を守る活動につながっていけるようになったらいいな、と思います。