中学生が歴史を学ぶということ

2005年10月5日 22時45分 | カテゴリー: 杉並と東京都の教育と教科書問題

区議会一般質問より④

採択の結果は遺憾ですが、だからといって杉並の教育をあきらめるわけにはいきません。教科書が何であろうと子どもの学習する権利は保障されなければなりません。最優先されるべきは子どもの最善の利益であり、大切なことは「中学生が歴史を学ぶ意味」と「歴史から何を学ぶのか」であると思います。そのために何が必要かを今は考えたいと思います。

いま一度、教育基本法にうたわれた「教育の目的」について確認する必要があります。「教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家および社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたっとび」と書かれた部分です。そしてまた、歴史教育については、国境を越えて、近隣国家に影響を与える重大な問題だということが配慮されなければならないと思います。

今年5月、ある画期的な歴史書が刊行されました。日本・中国・韓国の研究者、教師、市民が3年間かけて共同編集にあたった近現代史です。自国中心の閉ざされた歴史認識が教育の場に持ち込まれようとしていることへの抵抗が前向きなかたちで結実し、しかも3国同時に刊行されたことに拍手を送りたい思いです。歴史を学ぶとはどういうことか、考えさせられます。

質問では、区として、中学生が社会科を学ぶ目的をどう捉えているのか、また、中学生の歴史教育をどう捉えているのか、改めて確認しました。

また、資料集などさまざまな教材の使用と、現場の教師が子どもたちの興味を引き出すような授業を各自工夫して展開できるよう、区教委は支援すべきでないか、とたずねました。答えはもちろん、「教科書以外の教材を使用することが学校教育法に示されている」と前向きなものだったのはひと安心。

先の衆議院議員選挙での結果が、今後教育基本法改定に向けた動きを加速させるのではないか、という点に一方で注意を払いつつ、区の教育行政を見守っていく、という言葉で締めくくりました。