11年前 震災の避難所でおきたこと

2006年1月17日 22時30分 | カテゴリー: 女性・ジェンダー

報道されなかった性被害

1月17日は阪神大震災が起きた日。あれから11年になりますが、市民団体「子どもと法・21」の通信を読んで言葉を失いました。北沢杏子さんという、国際機関で活動する性教育の専門家が書いたルポです。あの時ひどい性的被害を受けた女性たちがいたことを、私はいままで知りませんでした。

昨年開かれた防災フォーラムで彼女がパネリストとして発言したのは、関係者への取材から「震災後のレイプは避けられないとして」「婦人科の女性専門医やカウンセラーの必要性、特にレイプ後の妊娠に備えての緊急避妊薬ピルの必要に応じた配布を訴えた」というのです。なぜなら。

あのとき、女性たちは・・・・・・避難所の体育館で乳児に添い寝していたところ突然レイプされ、止めに入った巡回員まで暴力を振るわれた。半壊の家の片付けに行き、中に潜んでいた男にレイプされた。

ボランティアの女子学生たちは・・・・・・がれきの中からリュックをつかまれ引きずり込まれてレイプされた。お風呂ツアーと称してワゴン車を用意しお風呂に入れると誘った男たちに、解体現場に連れ込まれ輪姦された。

仕切りのダンボールのすき間から男の目がいつもじーっとこちらを見ているような、過度のストレスのなか、ある女性はうつに陥って避難所から半壊の自宅に帰って首をくくった。レイプにより妊娠していたとあとでわかった——。

電話で寄せられた相談によれば、レイプは1月から3月に頻発し、4月からは中絶の相談が増えた。女性たちは性暴力に晒されながら避難所の体育館で加害者と同じ屋根の下で暮らさざるを得ないという現実——。

子どもたちが受けた性的虐待も深刻です。しかし私が何よりもショックだったのは、こうした事実がこれまで報道されてこなかったことです。

北沢さんが言う「暗闇のがれきの中で、避難所で、校庭のすみで、男たちによるレイプは頻発していたのにもかかわらず、それらは一切報道されず社会問題として浮上してこなかった」ということに驚かざるをえません。