四日市市の議会改革 理想は「幻想」?

政策づくりのための行政視察で

来年の統一地方選挙に向けて、東京・生活者ネットワークの各区市議員らでテーマごとにチームに分かれ政策づくりに取り組んでいます。私が参加しているのは「議会改革」チームと「川」のチーム。9月末までにまとめ上げるため、スケジュールがあわただしくなってきました。

「川」チームは、23日に生活クラブ生協と協力して行なった都内一斉「川の水質調査」の結果出された提案なども取り入れながら、もちろんこれまでの各地域の活動の総括を踏まえて、単に「川」にとどまらず地下水を含めた水循環全体を視野に入れて議論しています。

「議会改革」チームのほうは、これまでに研究者を呼んで話を聞いたり地方の先進的事例について調べたり、といった学習会を重ねてきて、25・26日には四日市市議会と三重県議会の行政視察に行ってきました。

四日市市議会は「市民自治基本条例」を全国で初めて議員提案により制定し、有名になりました。市民が議会を傍聴し意見反映させるシステム「市議会モニター制度」は、条例の策定過程で導入されました。今年は12月定例会までに「議会基本条例案」を、これも議員提案での提出をめざしています。

こういった一連の議会改革の経過について情報誌に掲載された記事を読み、私たちの政策にも取り入れたいと初めは考えていました。ところが市職員から説明を受け、また福祉や教育、環境などさまざまな市民活動に携わる人たちと懇談してみると、四日市のケースに課題も多くあることがわかってきました。

福祉活動NPOの人が「あれは幻想」とまで言うのには驚きました。本当の改革にはなっていない、というのです。問題の原因はどうやら、条例づくりのプロセスに市民が加わっていないことや、議会モニターの人選にありそうです。立場の違う人から直接聞いてみないと実態はわからない、ということですね。