中学生区議会と子どもの意見表明権

ホンネは別の場で言うんだもんね!

12月17日、年に1度の子ども区議会、今年は中学生区議会が開催されました。議場を使って、区長はじめ行政の説明員が勢ぞろいするところも、河野議長が議事進行するところも本会議と同じ。中学生議員(どういう経緯で選ばれたのか知りませんが)も、48人が議員席に着くところも。

02年まで「子ども区議会」としていたのを翌年から中学生と小学生を交互にしたので、昨年は「小学生区議会」でした。93年から開かれているということですが別の資料に「昭和24年 子ども区議会第1回開催」とあるので、これがルーツになるのでしょうか。だとすればかなり歴史のある行事ということになります。

はじめの30分ほど傍聴しましたが、登壇者以外の「議員」のようすはよく見えないし「質問」の内容は立派でお行儀がよすぎ、つまらなくなって退席してしまいました。しかしつまらないのは、もちろん議員のせいではありません。

形式ばって堅苦しく、シナリオどおりに進行する議場の中で、仮に「リラックスして何でも発言していいよ」といったところでホンネが出せるわけがない。

子ども区議会の目的は「子どもたちの意見を区政運営に反映させるとともに、地方自治や議会の仕組みなどを理解してもらう」とあり、「議会という、大人と同じツール、同じシステムを使って『子どもの意見表明の機会を保障する』場」だと考えるのは筋違いでした。

まあ、過激な中学生の「跳んでる」質問を期待したわけではありませんが、みなさん、どこか別の場所でちゃんと、「ほんとに言いたいこと」は言ってよね!と心から思いました。もちろんそういう場を確保するのは私たちの役割です。