公立中学が夜は塾に変身するという話

2007年12月27日 09時45分 | カテゴリー: 杉並と東京都の教育と教科書問題

何かヘンじゃないか?

杉並区立和田中は、おそらく日本で一番有名な民間人校長、藤原和博氏の学校です。その和田中がいま「夜スペ」で話題になっています。

和田中学で夜間の教室を使用して進学塾を開講する、という記事が新聞に大きく掲載され、TVでも取り上げられました。校長が名づけて「夜スペ」だそうです。校長はTVのニュースショー番組で「夜スペ」について説明していました。

学校の校舎は使うが主催は地域組織である「和田中地域本部」が行い、本部のもとにおかれる実行委員会が夜の警備など運営を担うのだと。地域本部がサピックスの講師を使って開く私塾。だから学校がやるわけじゃない、と。

しかしねえ。入室テストに受かった子だけが入れる、ディスカウントだそうだけど月に1〜2万円お金もかかる特定の進学塾を公教育の場に呼んできて授業をやる、というのはやっぱりヘンじゃないか、という感がぬぐえません。

教育委員会はあとから追認する形で、和田中はもともと土曜日に独自の補習授業を実践してきた、サピックスはお金を取るといっても高くない「実費弁償の範囲」、だから営利事業ではない、地域が意欲的に取り組むことは基本的に尊重する、などを見解として発表しました。

15人から30人程度の募集としていたところ、いまのところ19人応募がありテストの結果全員合格。学力のレベルを見るためのテストだった(落とすためのテストではなかった)から、だそう。

19人の子たちは1月からの塾開講を今から楽しみにしているかもしれないけれど、初めてのモデルケースとして実績を残すために、高校受験で過度のプレッシャーをかけられないか、他の子たちとの間に溝を生まないか、私は心配です。

サピックスにすればこれはビジネスチャンスに違いなく、おそらくハイレベルの講師を回してくるのだろうし、高偏差値の高校に合格させるよう技術の粋を尽くして張り切るんだろうなあ。そしてそれが受験競争を増長させる一助となるのは確かです。

写真 子どもの工作展 12/22あんさんぶる荻窪