自然エネルギーの注目株「小水力発電」視察に都留市へ

木の水車「元気くん1号」、期待を背負って稼動中♪

月刊情報誌『ガバナンス』で山梨県都留市の「協働のまちづくりが生んだ小水力の市民発電所」についての記事を読んだ同僚議員の市橋綾子が現地視察に行こう!と言い出し、話がまとまって生活者ネット環境部会で同地へ。

絶好の行楽日和の18日、歴史資料館「ミュージアム都留」でレクチャーを受け、そこから徒歩3分、市役所と地続きにある小学校との境界に設置された、「家中川(かちゅうがわ)小水力市民発電所」を見学しました。

愛称「元気くん1号」は、木製の羽根36枚でできた水車が川の流れを利用して発電するしくみ、「下掛け水車方式」というのだそう。家中川は寛永年間1600年代に農業用水として引かれた人工河川で、市内を流れる生活用水なのでゴミが多く流れ込むため、それを除去するシステムとする必要があったそうです。

果たして、かつては自転車やタイヤ、マグロの頭などが流れていた(!)家中川は、いまはすっかりきれいな流れです。驚いたのは、電気を起こすのに必要な水流の落差がここではたったの2メートルしかない、ということ。

それでも年間で一般家庭15〜16世帯分の電力がつくれるというのだから、自然エネルギーに詳しい環境問題の専門家に「日本でこれからの注目株は小水力発電」という人が多いのがうなずけます。なぜ小水力か、ということについては杉並・生活者ネットワークのHPのほうに書きましたのでそちらを。

9月議会で市民参加型ミニ公募債について触れたのは、杉並区でも「再生可能エネルギー普及のための資金投資に協力してもよい」と考える市民がきっと少なくないと思うから、そういう意思を生かせるしくみがあれば、という趣旨でした。

「元気くん」が07年4月に稼動を始めてから3,000人の見学者が訪れたとか。すでに都留の地域力を示す財産といえますが、これが期待の星だと思うもうひとつの要素は、その生み出される過程で市民の力が発揮されているからです。

市民との協働があったからできた、ということを行政も実感できたのは、都留市にとってもうひとつの大きな収穫だったのだろうと思うのです。