外環ノ2 区は「必要なし」とはっきり言えばいいのに

第1回定例会の一般質問より⑤

外環建設について、つい数日前に石原都知事が金子国交大臣に直接、来年度中の着工を申し入れたと報道されるなど、推進の動きがにわかに早まってきた感があります。

地域ごとの課題を整理するとして杉並で2回開かれた、地域PIの「課題検討会」。その後の「補足の会」をもって課題検討会は終了とされ、先ごろ国と都より「対応の方針(素案)」が示されました。しかしその内容は検討会メンバーより出された多くの疑問に答えるものになっていません。

区長は、平成19年1月12日付で都知事にあてて提出した、外環道の環境アセスメントに関する意見書において「インターチェンジ周辺地域における具体的な交通対策や環境対策が明らかになっていない現段階において、外環事業の着手まで容認するものではない」と述べました。

こうした立場から、その後も国に対し再度回答を求めていると区はいいます。であれば、その回答がどのような形でいつ入手できるのかが重要です。事業化手続きに進む前でなければ間に合わなくなってしまうからです。

その点を質問すると、事業化前に出される「対応の方針」の中で回答は示される、という区の答えです。

地上部街路(外環ノ2)については、都道として都市計画決定されたまま、今も計画として生きているのに区はいつまでも議論を始めようとしません。都が制作したPRパンフのことを以前このHPには書きましたが(こちら)、杉並で外環ノ2をつくろうとするには問題が多すぎます。

区の対応方針を改めて確認すると、「必要性の有無から検討することが重要」との答え。「いらない」とはっきり言えばいいのに、と思います。

いま、政局の転換点にあって、外環建設問題は重要な局面を迎えています。区は、区民の声を代弁し区民の生活権を守る義務と責任において、国と都に対峙し、また他の沿線自治体に対しても、ときには説得にあたるような積極性を発揮するよう要望しました。

写真 千代紙で作られたひな人形 西荻のギャラリーで