みんなが伐採から守った西荻「トトロの樹」の公園、オープン

「坂の上のけやき公園」として新たな1ページ

鉢植えの花をもらって地元の人と歓談
鉢植えの花をもらって地元の人と歓談
「トトロの樹」として親しまれてきた西荻のランドマーク、大ケヤキが存続の危機にあってから2年。伐採を逃れて新しい区立公園の主として生命をつないでいくことになり、4月18日開園式が行われました。

大きく枝を広げたブロッコリーのような姿はJR中央線からも見ることができ、西荻地域の人にとって慣れ親しんだケヤキです。土地の相続問題にからんで伐採のおそれが生じたとき、どうしても残したいという地域の人たちの声を受けて超党派の議員で動き、区議会定例会で私も一般質問として取り組み(こちら)、またその後の経緯も見守ってきました。

区長の政治判断により4億円で土地を買い取り、2500万円かけて公園に整備されてこの日を迎えたわけですが、開園式には副区長が参加しました。菊池副区長は2年前に私がこの木のことで副区長室を訪ねたとき、このケヤキについてよく知っており「株立ち」の形の美しさやケヤキのある風景に対する想いなどを話していて、いまも印象に残っています。

公園には「坂の上のけやき公園」という名前がつきました。「トトロ」を使うのは著作権に触れるからなのか、司馬遼太郎の小説のタイトルと似ているのはOKなのか。しゃれているようで安易な気もしますが。

しかしこのケヤキは残ったけれど、今後も相続問題に伴って生じるであろう「伐採の危機」にどう対処するのかは未知数です。減税基金に毎年積立てすることになった杉並区に、今回と同じような解決はできないだろうと思います。そう考えると、ほんとうに間に合ってよかった…。

地元の人たちが大勢ふだん着で集まり堅苦しさのないセレモニーだったのが、シンプルな公園にふさわしいなあと思いました。区長が来なかったのは「首長新党」の活動で多忙なのでしょう、この日ちょうど発足の日に当たっていたようだし。