介護者の実態を把握することが必要ではないか

2010年6月17日 21時13分 | カテゴリー: みんなの健康と福祉

2010年第2回定例会 議会質問より⑤

タレントの清水由貴子さんが母親の介護に行き詰まって自ら命を絶った事件はまだ記憶に新しいところですが、類似の事件は後を絶ちません。介護のために失業をやむなくされ経済的に困窮するケースも多いと聞いています。

神奈川県秦野市では、介護者の抑うつ傾向の実態把握を目的に2007年、500人強を対象とし「介護者実態把握調査」を実施しています。その2年前に厚労省が行った調査では「23%が抑うつ」という報告でしたが、その倍以上の約半数がうつ状態にある、というショッキングな結果が出されました。

同市ではこの調査結果をうけ、「介護者のつどい」や「介護者セミナー」など介護者支援サービスの充実を図りました。看護師を1人から6人に増やし、直接、電話相談・訪問相談を実施しています。

ひるがえって当区の介護者支援施策についていえば、高齢者認知症に関しては家族介護継続支援事業 認知症家族の安らぎ支援事業が挙げられますが、認知症でない高齢者、在宅で闘病生活を送る難病患者などはどうなのでしょうか。

この質問に対する区の答弁は「パーキンソン病友の会などに情報提供、相談支援を行っている」。個別の障がい、個別の疾病に対する対応であって介護者全体を社会の問題としてとらえる視点がありません。

秦野市が実施したような、介護者を対象とした実態把握調査が当区でも必要であり実施すべきでは、と区に問いましたが、3年ごとの高齢者実態調査、障がい者基礎調査を現在実施しているので十分、というような答弁でした。

介護保険制度の利用者だけに限ってみても、過剰な介護を抱え込んでいつ倒れても不思議でないような、過酷な状況にある在宅介護者は決して珍しくない、ということを福祉の現場で働くヘルパーやケアマネの人たちは口にします。

同じことは障がい者や難病患者の家族の場合にもいえます。これらの実態が、区には届いていないとしか思えません。まずは調査が必要、ということが今回の質問で明らかになりました。