賛否が「割れた」会派意見は認めない、とするルール

議会というギョーカイの「伝統としきたり」


12月9日の区議会最終日から日にちがたってしまいましたが、記録のために書いておきます。

本会議に先立って開かれた議会運営委員会では、会派内で賛否が「割れた」場合、本会議での委員会報告をどうまとめるか、という議論の決着をつけることになっていました。発端は10月議会最終日の委員会報告です。

区民生活委員会での議案審査における会派意見として、すぐろ委員長が「生活者ネット・みどりの未来」の賛否が分かれたことを述べた部分が「従来のやり方と違う」「会派意見としてはおかしい」として、議運理事会で問題とされました。

私は事実をありのままに報告するのがよいと思い、そのように主張してきましたが、理事6人中5人は「会派内で賛否が割れた場合には、委員会報告の中でその会派意見は述べない」とすべき、という意見でした。

理事会は多数決をとらず合議制、としているので「議運で決着を」ということになりました。議運では「ネみ」の奥山さんが、会派内で賛否が分かれるのが禁止されるものではないこと、本会議における討論(意見開陳)は各議員の賛否の判断に資するために行うものであること、議員が意見を述べてはいけない合理的な理由はないことを明らかにしました。

私も、杉並区議会がこれまでやってきた方法を否定するつもりはなく、ただ従来とは違うやり方もあることを理解してほしい、と言いましたが結局、ここでは多数決が採られ「会派内で賛否が割れた場合の会派意見は委員会報告の中では述べない」ということに決まってしまいました。

議会というギョーカイは「伝統としきたり」による決まりごとの多い世界のようです。