退けられたもうひとつの提案 「原発子ども・被災者支援法」の具体化を求める意見書

2013年3月20日 15時03分 | カテゴリー: 憲法・平和・社会, 核・放射能・エネルギー, 自治と議会とまちづくり

3月14日の議会運営委員会理事会で「生活者ネット・みどりの未来」が子宮頸がんワクチンについての意見書提出を提案したことは前回書きました。このとき実はもう1本、国に対して意見書提出を求める提案を「ネみ」はしていました。「『原発事故子ども・被災者支援法』に基づく具体的施策の早期実施を求める意見書」がそれです。

 札幌、大阪、福岡などの地方議会や三鷹、武蔵野など都内の市部自治体でも議決され、国に提出されています。しかし杉並区議会の理事会では子宮頸がんワクチンについての意見書と同様、共産党を除く3会派から反対意見が出され廃案となりました。意見書は理事会で全会一致でなければ議会に諮られないので、杉並からはもう日の目を見ることはなくなってしまいました。とても残念なのでここに記録しておきます。

 提出されなかった幻の意見書は次のようなものです(抜粋)。

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「原発事故子ども・被災者支援法」に基づく具体的施策の早期実施を求める意見書

 昨年6月21日に超党派の議員により提案された原発事故子ども・被災者支援法(正式名称「東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律」)が、衆議院本会議において全会一致で可決成立した。

 この支援法は、一定の線量以上の放射線被曝が予想される「支援対象地域」からの避難、居住、帰還といった選択を、被災者がみずからの意思によって行うことができるよう、国が責任を持って支援しなければならないと定めている。すなわち、原発事故で避難した方には国の避難指示あるなしにかかわらず、移動・住宅・就学・就業、移動先自治体による役務の提供を、避難しない方には、医療・就学・食の安全・放射線量の低減・保養を支援すること、さらに家族と離れて暮らすことになった子どもに対する支援を定めたものである。

 しかし、法文には「支援対象地域」の具体的な範囲設定についてはうたわれていない。また、本法律は総じて理念法の色彩が濃く、直ちに予算措置の裏づけを持った個別施策が実施されるわけではない。支援施策の詳細についても定められていない。

 (略)よって、本区議会は、政府に対し、下記のことを要望する。 

1 公衆の追加被曝限度である、年間1ミリシーベルトを超える放射線被曝を余儀なくされている地域全体を「支援対象地域」とすること。

2 原発事故によってこれまでの生活を奪われ、被災生活を余儀なくされている方々の力となるよう、被災者の声を反映した実効性ある具体的な支援策を早期に実施すること。

3 健康被害の未然防止の観点から、定期的な健康診断や、医療費の減免に関する規定の実施を早期に行うこと。