住民軽視で進める「外環の2」事業は見直すべきだ②~決算特別委員会の質疑より

 

10月11日、憲法学習会で。左から4人目が講師の神奈川大学法学部准教授、金子匡良さん

各会計決算特別委員会で「建設局」の審査が1020日に行われ、「外環の2」について2度目の質問をしました。1度目は「都市整備局」での審査。今回は整備事業の進捗と今後についての質問です。要旨は下のとおり。質問そのものは下線の1行部分です。 

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「外環の2」は、そもそも高架構造の外環本線と一体的に整備する都道として1966年に都市計画決定され、1999年に就任した当時の石原知事が本線の地下化を打ち出すまで凍結状態に置かれていた。 

20033月には、国交省と東京都が「東京外かく環状道路に関する方針について」として、「1日も早い整備が望まれるため、早く、安く完成できるよう十分考慮し、沿線への影響を小さくする」また「地上部への影響を小さくするため、極力、大深度地下を活用する」などと発表。本線が高架から地下道路へと変更されることとなり、2007年に地下化の都市計画変更決定が行われた。 

国交省は、東京外かく環状国道事務所のホームページ上で、トンネル構造の説明として「昭和41年の都市計画では、外環は高架構造であり、多数の移転や地域分断が伴うことや、騒音、振動等、沿線の環境への影響等の懸念が問題とされました。このため、平成134月には、高架構造を地下構造に変更するたたき台を提示し、沿線の環境への影響を抑えるように検討しました。」と記載している。 

このように外環本線の事業が進む一方、外環の2については、2008年に東京都が検討の視点とプロセスを示し、沿線地域ごとに検討が進められ、練馬区では、大泉ジャンクション部の1km区間について、2012年に着工した。 

そこでうかがう。外環本線は2020年の開通をめざして事業が進んでいると聞くが、「外環の2」整備について、2013年度までの事業の進捗状況と、今後の取組はいかがか。

 

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そしてこれに対する答弁の要旨は次の通りです。 

外環の2については、検討のプロセスを明らかにし、話し合いの会等を通じて広く意見を聞きながら検討。

練馬区間については、昨年度、広く意見を聴く会とオープンハウスを計12回開催した上で、本年5月、幅員を縮小する方針を定め、11月開催の都市計画審議会に付議。

練馬区間以外の区間については、昨年度、杉並区で3回、武蔵野市で4回、話し合いの会を開催。引き続き、検討のプロセスに基づき、話し合いの会等を通じて広く意見を聴きながら検討。 (ここまで)

この答弁の後、実はちょっと不穏なやりとりがありました。それについては次回に。