女性の再就職サポートプログラムについて~決算特別委員会の質疑より④

働く女性の数は毎年増加し、労働者全体に占める割合は4割以上ですが、その約6割は非正規雇用となっています。そして収入は男女格差が顕著です。厚労省の調査で、女性の分の2012年の総額は、正規・非正規をあわせても男性の522%であり、1987年の523%から30年近くも横ばい状態にあります。

 このような条件の下で働いているため、どうしても妊娠や出産を機に仕事を辞める場合が多くなってしまいます。内閣府の調査からは、第1子出産後に離職する女性の割合が、1985年~89年の61%に対して、2005年~0962%と改善がまったく見られないのが実情です。

 そして女性がいったん離職すると、次に復職しようとしても、非正規雇用の仕事しかない、という現実があります。知事が「女性の活躍を推進」と述べているのだから、働く意欲のある女性がその力を十分に発揮できるように、都は再就職を支援すべきです。

 しごとセンターで実施している「女性再就職サポートプログラム」の実績と取組状況について質問しました。 

雇用就業部長の答弁によれば、この事業では、就業に必要な基礎知識を学ぶセミナーや、職場体験などを組み合わせた10日間の総合的な支援プログラムを提供するほか、プログラム終了後はキャリアカウンセラーがフォローアップを行い、就職まで継続的に支援するといいます。昨2013年度のプログラム修了者は275人で、このうち160人が就職したということです。 

女性が働きやすい社会は男性にとっても働きやすいということは、言うまでもありません。男女格差をなくし、仕事と暮らしを両立させるワーク・ライフ・バランスを実現させるため、今年度しごとセンターに開設された「女性しごと応援テラス」なども活用しながら、女性の再就職に向けた支援のさらなる充実を要望しました。