外国人や発達障がいの労働者の相談対応について~決算特別委員会の質疑より⑤

都が運営する労働相談情報センターは都内6か所にあり、厳しい雇用情勢を受けて、パワハラや賃金不払いなど働く現場からの相談が寄せられます。その実績について質問しました。

 答弁によれば、昨2013年度、労働相談の件数は52,684件で、8年連続して年間5万件を超えています。相談内容は、退職や解雇に関する相談が上位を占め、次いで、パワーハラスメントやセクシャルハラスメント、退職勧奨、解雇のトラブルなどの、職場の嫌がらせ。そして、非正規労働者に係る相談が前年度比で約6%増加しているのが特徴だそうです。

 企業の経営状況が悪化すると、真っ先に解雇される恐れの高いのが、障がい者や外国人労働者です。またこの人たちは、たとえ就職できても職場の協力や理解がなければ仕事を続けることが困難です。 

英語圏ではないアジア系をはじめとする外国人労働者のサービス業従事者は増加傾向にあり、言語や習慣の違いによるトラブルが起こりがちです。都は、外英語・中国語による相談を受け付けており、その他のニーズにも適切に対応するといいます。 

また、知的障がいを伴わず、障がい者手帳を持たない発達障がい者は5%の人が該当すると言われ、そのような人も働き続けられるように、当事者と職場をつなぐ支援が求められます。都の対応について質問しました。 

都は、労働相談の担当職員には、最近の相談事例を活用したケーススタディや、メンタルヘルス、発達障害などをテーマとした専門研修により、複雑化・高度化する相談にも対応できるよう能力を向上させている、とのことです。 

少子化による労働力不足などから労働を取巻く社会状況が大きく変化しています。労働者の中に、外国人や発達障がいの人は珍しくなくなっています。変化するさまざまな労働問題に的確に対応できるよう、相談担当職員のスキルアップのさらなる強化と、職員や専門家などの人的配置の増員など、相談体制の充実を要望しました。