LGBT(性的マイノリティ)の「T」=性同一性障がいについて~11/20文教委員会の質疑より③

2014年12月4日 20時45分 | カテゴリー: 女性・ジェンダー, 子どもと人権, 自治と議会とまちづくり

 

都教委の「人権教育プログラム」、学校教育編

LGBTとは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字4文字を取って「性的マイノリティ」全体を総称する言葉です。レズビアン、ゲイは女性・男性の同性愛者、バイセクシュアルは両性愛者、トランスジェンダーは体の性と心の性が一致しない人のこと。いわゆる「性同一性障がい」は「T」にあたります。

 文科省は昨年、国公私立の小、中、高校と特別支援学校を対象に「学校における性同一障害に係る対応に関する状況調査」を実施しました。性同一障がいに関して、各学校でどのように対応しているのか、全体的な状況や配慮の具体的内容などの現状を把握し、その充実のための情報を得ることが目的とされます。

 その結果、子ども本人が、自分に性同一障がいがあると回答した件数が606件報告されました。この数は、本人が回答を了解したうえでの報告数なので、実数が反映されているものではないことを考慮する必要があります。実際はもっと多いとみなすべきです。

 この606件のうち、学校が「特別な配慮をしている」と答えたのは約6割にすぎませんでした。配慮していない4割の中には、「児童生徒本人が特別な配慮を求めていない」ことが理由としてうかがわれるようです。けれど、自由記述の欄には深刻なことも書かれています。 

「家庭の理解を得ている」「完全に自認する性別として生活し周りも疑わない」「ありのままの姿を受け止めてくれる友人があるため悩むことはない」などの良好な現状を書いたものがある一方で、「不登校状態、保健室に通うことが多い」「家庭の理解が得られない」「気持ちの浮き沈みがあり自傷行為をしている」などの記述からは、本人も学校側も苦悩しているようすが見てとれます。 

「ホルモン療法を勝手に始めてしまった」という事例や、課題として「周囲の生徒や職員の共通理解の醸成」「行内体制の構築」という記述などは、性同一性障がいが教育現場における課題として、すぐにも取り組まなければならないことを示していると思います。 

今回の調査は、全国の管理職をはじめ、全教職員にその認識を迫るという大きな意義があったといえます。都教育委員会として性同一性障がいのある児童・生徒に、学校が適切に対応できるようにするための取り組みについて質問しました。 

都教委は、区市町村教育委員会および都立学校宛てに教職員等が十分配慮した対応を徹底するよう、通知しているほか、その内容を研修会で指導するとともに、指導資料「人権教育プログラム」に掲載し、都内公立学校の全教員に配布している、とのこと。

答弁はここまででしたが、問題はそれが現場でどう生かされているかです。また、それ以外の大事な課題が抜け落ちています。それは次回に。