自衛隊が都立高生をリクルート?① ~「隊内生活体験」がなぜ「防災訓練」か

2015年9月30日 00時00分 | カテゴリー: 憲法・平和・社会, 杉並と東京都の教育と教科書問題

20137月に都立田無工業高校の生徒に「防災訓練」の名目で自衛隊駐屯地での宿泊つきの訓練を受けさせた都教委は、201411月には都立大島高校生を神奈川県にある自衛隊武山駐屯地での「宿泊防災訓練」に送り出しました。

 いずれも生徒や保護者には「防災訓練」と説明しています。また議会に対しては「防災教育」の位置づけとして「『都立高校改革推進計画第一次実施計画』に基づき、社会貢献意識と実践力を持つ人間を育成するために実施した」と答弁していました。

ところが、相手先の自衛隊に対しては「隊内生活体験」として申請していました。

 「隊内生活体験」について、陸上自衛隊のHPでは「隊員と同じような日課で起居宿泊する生活を通じて自衛隊の実際の姿を広く知り、理解を深めていただく」と紹介され、具体的な内容は「●防衛問題、自衛隊の現状説明 ●個人・集団行動に関する基本動作(基本教練)●体育 ●隊内見学、戦車等への体験搭乗 ●隊員との懇談等」となっています。

 見たところ防災訓練らしいものはありません。「細部は申し込まれた団体等の責任者と受け入れ部隊との相談により決定」とされているので、防災の話を加えることが可能かもしれませんが、自衛隊への「体験入隊」と見るのが一番近いと思われます。

 どう考えても都教委の言う「防災訓練」と自衛隊の実態とでは違います。今年5月に市民団体がこの点について都教委に説明を求めましたが無回答でした。このため731日、団体が都教委に対し改めて回答を要請する場がもたれ、私も同席しました。

団体によれば、そもそも自衛隊に「防災訓練」というプログラムはなく、「隊内生活体験」には自衛隊員の基礎訓練が一部取り入れられ、軍事訓練に値するといいます。そのことを都教委が知らなかったはずはありません。軍事訓練が行われると知りながら生徒や保護者に対しては「防災訓練」の名目で参加者を募集していました。なぜか。

都立高生をターゲットにした自衛隊のリクルート活動を都教委が積極的に協力した、ということではないのでしょうか。