文教委員会の教育庁質疑より3 ~危険な組体操 未然防止マニュアルを作るべき

2015年12月18日 07時35分 | カテゴリー: 子どもと人権, 杉並と東京都の教育と教科書問題, 自治と議会とまちづくり

今年9月、大阪府八尾市立中学校の運動会で、生徒157人が組体操の演技を行っている最中に10段ピラミッドが崩れ、6人が重軽傷を負う大事故が起きました。組体操の危険性は以前から指摘されていましたが、この事故をきっかけに見直されるようになっています。

 愛知県長久手市、大阪市などはこの事故が起きる前から、教育委員会が組体操の段数に限度を設ける規制を定めています。東京都北区では、組体操の練習中に子どもが落下するのを何度も目撃した校長が、運動会の種目から外した中学校もあります。

 日本スポーツ振興センターの医療費給付実績から見た組体操の事故は、全国の小・中・高校で毎年8,500件も起きています。昨2014年度は8,592件、そのうち728件が東京都内の学校で起きたとされます。これほどにリスクの高い問題について、対策が必要です。

 都教委に質問したところ、体育の授業や部活動などでの事故の未然防止を徹底していくということですが、たとえば組体操について、具体的にどんな未然防止策がとられていたのか、疑問をもたずにいられません。

 八尾市の事故は、そのときの映像がインターネット上で見られます。ピラミッドの崩壊は隊列の内側から起きており、外側でおそらくサポート要員として待機していた教員たちが何人もいましたが、何も手が出せるような状況ではありませんでした。

 中学生の男子が10段にも重なったときに最下段の子には200㎏もの負荷がかかるといいますが、そのことを認識していたのか。また、子どもが落下した場合に備えて受け止める体勢がとれていたのか。落下を想定したような訓練がされていたのか。大いに疑問です。

 組体操による事故は頻繁に起きています。八尾市の調査では、10年間に36校で事故が起き139人も骨折していました。また近ごろは幼稚園でも行われるなど、低年齢化も進んでいますが、なんと、組体操は学習要領に記載されていない、学習上必要とされていない活動と聞いて驚きました。

学校における安全対策は、これまで不審者を想定した防犯と大地震に限られてきました。けれども体育の授業や部活動、運動会で子どもが亡くなる事故が起きている現実があります。都内で年間700件も事故の起きている組体操について、事故の情報を収集・分析し、専門家を交えて未然防止マニュアルをつくるべきです。都教委に要望しました。