都立夜間定時制高校を存続すべき ~3月の文教委員会の議論より

2016年4月23日 23時55分 | カテゴリー: 子どもと人権, 憲法・平和・社会, 杉並と東京都の教育と教科書問題, 自治と議会とまちづくり

杉並・生活者ネットの仲間たちと 2/20

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昨年11月に都教育委員会が発表した都立夜間定時制高校4校(小山台、雪谷、江北、立川)の廃止方針に対し、多くの反対の声が上がり、今年2月の都教委でこの方針が決定された後も、その運動はさらに大きくなりました。

元夜間定時制高校の教師だったノーベル賞受賞者の大村智氏や映画監督の山田洋次氏など、学者・文化人も4校の定時制の存続を求める声明を出し、都議会にも請願・陳情が相次いで提出されました。

この請願・陳情の審査が行われた3月の文教委員会での当局の説明は、夜間定時制高校の現状は生徒数が定員に及ばず、全日制との併置が施設使用の制約をもたらしているため解消する必要がある、とのことです。

廃止する分の夜間のニーズに対しては、チャレンジスクールの新設や昼夜間定時制高校の夜間部の規模拡大などを予定しているから代替可能と言います。

しかし、夜間中学出身者や外国籍、問題を抱えた生徒などにとって最後のセーフティーネットである夜間定時制は、各地域に応じた取り組みによって、これまで地域の中でかけがえのない存在として教育にあたってきた歴史があります。

外国籍の生徒は、2015年5月1日現在、都立高校の全日制課程には773人、定時制課程には521人在籍しており、生徒全体に対する割合を単純計算すると、夜間に通う外国人生徒の割合が全日制より6.5倍高いことになります。

小山台高校の定時制には外国籍の生徒が特に多く、2014年度は「16か国、34名が在籍し、全生徒数の約19%にもなります」とHPに記載しています。

夜間定時制高校の生徒はほとんどがアルバイトをふくめて何らかの仕事をしていますが、正規雇用と自営業手伝いは6%であり、94%が非正規です。経済的に厳しい状況にある生徒が相当数いるものと考えられます。

全日制・定時制併置により問題が起きているように都教委は言いますが、そのようなデメリットはない、ということは多くの人から聞いています。不便ではあるけれどそれを改善すべき・解消すべきことだと思ったことはない、むしろなんとか都合しあい工夫によってやりくりしている、難しいことではないと言います。

日本語の能力が十分でない、あるいは他の学校では受け入れられなかった、多様な人たちに学びを保障する、貴重な取り組みはぜひとも存続させるべきです。教育委員会の再考を強く求め、すべての請願・陳情に賛成しました。