ネットいじめ防止に「SNS東京ノート」活用を ~11月8日の文教委員会<教育庁>事務事業質疑より①

2016年11月10日 00時00分 | カテゴリー: 子どもと人権, 杉並と東京都の教育と教科書問題, 自治と議会とまちづくり

SNS東京ノート118日に開かれた文教委員会での質疑の内容について報告します。

文科省が先ごろ発表した「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」(2015年度)で、小中高および特別支援学校におけるいじめの認知件数は前年より36,468件増え、224,540件で過去最多となりました。

学校が認知したいじめ件数が増えたということは、いじめに対する感度が高まったと考えられ、むしろ評価してよいことだと思います。しかし、いじめの発生件数は減らしていく努力が必要です。いじめによって子どもが毎日のように自ら死んでいくような状況は放置しておけません。

昨今、中高生のいじめのツールとしてパソコンやスマートフォンなどが使われ、犯罪に至るようなケースもおきています。子どもにとって悪質な情報を大量に流し犯罪に巻き込むマイナス部分もある一方で、インターネットは、情報やコミュニケーションの媒体として欠かせないものになっています。

情報を選択し適正に使いこなしていくため「情報モラル」を身につけることが重要ですが、都教委は、昨年「SNS東京ルール」を策定し、今年はその教材として「SNS東京ノート」を作成しました。都内の全公立小中学校、都立高校の子どもたち全員に配布したということです。

全員配布とは思い切った実践です。SNSという新たなメディアと付き合っていくために、「SNS東京ノート」を活用してほしいと思います。しかし情報メディアは日々進化し、流行につれてネット上の言葉の意味も変化します。教材はすぐに古くなるため、常に刷新していく必要があります。

LINEなどのウェブ媒体がいまどきのいじめの温床になっていることは否定できませんが、SNSに自分の居場所を見出し、救われている子どもも少なくありません。顔が見えないので暴走がどこまでもエスカレートする、だから規制を、とか禁止すべきという論は現実的ではなく、本質的な解決にはなりません。

ネットいじめの原因は「ネット」ではなく現実の人間関係がまずベースにある、といじめ問題の専門家が指摘していますが、要は使い方の問題であり、「SNS東京ノート」を活用した学びに期待しています。

ただ 「SNS東京ルール」は現在のところ小学生低学年用、高学年用、中高生用と3種類が作成されていますが、中学生と高校生がひとくくりなのはいかがか、と思います。SNSに一番親しむ世代であり、成長が著しく難しい年代であるだけに、年齢に即した教材を検討すべき、と求めました。