視覚障がいのある生徒の点字受検 ~11月8日の文教委員会<教育庁>事務事業質疑より③

都政フォーラム「性の多様性はあたりまえ~LGBTからSOGIへ」へ」調布市民プラザあくろす 11/18

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今年4月の障害者差別解消法の施行により、学校は障がいのある生徒に対し、合理的配慮が提供されるように努めなければならないことになりました。今年、全盲という重度の視覚障がいのある生徒が都立高校を受検し入学したと聞いたので、受検に際してどのような配慮がなされたのか質問しました。

都立高校の入学者選抜では、視覚障がいのある生徒が受検する際、問題用紙・解答用紙の拡大やルーペの持込みなどを認めているとのことです。今年の入学者選抜において、推薦に基づく選抜を受検した生徒は全盲であったため、小論文の問題や集団討論のテーマを点字化し、点字器や算盤等の使用、教室内の案内や誘導を行う介助者の付き添いを認めるなどの配慮を行ったそうです。

視覚に障がいがある生徒でも、望めば都立高校への入学の門戸は開かれていることが確認できました。だれでも選択の自由が保障されていることは、その子の学ぶ権利としても、他の子どもたちにとって社会の多様性を知る意味でも、よい機会になると思います。

視覚に障がいのある生徒が高校に入学した後のサポートはどのようなものがあるのか、現状について質問したところ、まず施設面では、「点字ブロックの設置や教室前やトイレ前、階段の手すりには点字表示板の設置をしている」と言います。

また教材については、「点字変換や文書を読み上げるソフト、スキャナー等を整備し、教科書、定期考査、プリント類の点字による対応をしている」。そして授業においては、「情報」や「体育」では、「教員と生徒との11」で行い、「校外学習には、引率の教員を1名増員して対応する」など工夫をしている、との答弁でした。

以上は視覚障がいの場合ですが、聴覚障がい、車いすの場合も同様に、地域の普通学級に障がいのある生徒も当たり前に通うことができるようにしなければなりません。都教委はこれからも、教育現場のインクルージョンが進展するよう、学習環境の整備や支援体制の充実に力を入れてほしいと要望しました。