約束反故の移転事業はアウトだ ~1月31日の豊洲市場移転問題特別委員会の質疑より①

2017年2月3日 00時20分 | カテゴリー: 消費者, 環境, 自治と議会とまちづくり, 食と農業

DSC_1447豊洲市場の工事終了後、2年間継続して行うことになっていた地下水モニタリング調査。その最後となるはずだった9回目で、環境基準の79倍という高い濃度のベンゼンが検出され、ほかにも猛毒のシアン、ヒ素などが検出されたことが114日の専門家会議で報告されました。

これを受けて131日に豊洲市場移転問題特別委員会が開催され、質疑を行いました。その中から報告します。

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そもそも、昨年小池知事が就任直後に市場の豊洲への移転延期を決めた理由のひとつは、全9回のモニタリング調査がまだ終わっていないから、というものでした。当時は「すべて問題なし」という調査結果が報告されていた時期であり、その時点で最後の調査となるはずだった9回目にこのような異常に高い数値が検出されるとはおそらくだれも想像していなかったと思います。

けれども今、豊洲の開場前に汚染がわかってよかった、間に合ってよかった、と多くの人が感じています。豊洲という、問題の多いいわくつきの土地になぜ移転が決まったのか、という問い直しが始まっています。

移転を決めた当時の石原都知事は、この土地の履歴から移転先としてふさわしくないという意見を退け、議会に対しても市民に対しても、最先端の環境技術を尽くして、徹底的に汚染の除去、浄化を図ると約束しました。

移転方針を認めた議会も同罪だと言われますが、少なくとも、その約束を果たすことを条件としての可決であったはずです。また、少数ながら最後まで反対した会派もあったのです。

約束を果たすための環境対策を専門家会議に諮り、そこで提案されたのが、「汚染土壌はすべて浄化してAP2mまでの表土はすべて除去し、地下水も、遮水壁によって他から侵入しないようにしたうえで、敷地内の地下水は汲み上げて浄化する」、もし土壌や地下水に汚染が残ったとしても、盛り土によって封じ込め、地下水も汲み上げ続けて管理するという対策でした。

しかしこの対策は、完全には実行されませんでした。盛り土によって蓋をするはずがなされず、残った汚染が地下水とともに上がってこないように水位をAP1.8mで管理するはずが、これもかないませんでした。

この時点で、約束履行が条件であった移転整備事業はすでにアウトです。しかし、何千億もかけてつくった建物を廃墟にするにしのびず、セーフとするかどうかは現在の環境状況の評価次第ということになっています。