豊洲はあきらめるしかない ~1月31日の豊洲市場移転問題特別委員会の質疑より④

2017年2月20日 17時28分 | カテゴリー: 消費者, 環境, 自治と議会とまちづくり, 食と農業

JAZZ CLUBで開かれた杉並・生活者ネット新年会で 左から小松久子、そね文子区議、奥田雅子区議 1/21

JAZZ CLUBで開かれた杉並・生活者ネット新年会で 左から小松久子、そね文子区議、奥田雅子区議 1/21

8回の調査結果で環境基準を若干上回る数値が出たとき、専門家会議の座長は、濃度が変動しながらだんだん数値が下がっていくと予測を述べました。であれば、長期にわたって数値の変動、変化の傾向を見る必要があります。

都は、29カ所の再調査結果をもって専門家会議が評価・検証すると言いますが、時間をかけて見ていかなければ数値の変化の傾向まではわからないと思います。今後さらに広範囲に調査を繰り返さなければならないのではないか。土壌対策法上も、2年間環境基準を下回る状態が安定して継続することが求められているのであり、相当の期間のモニタリングが必要なはずです。

それにしても、仮に土壌汚染が除去しきれなかった場合でも、汚染が地上に上がってこないよう封じ込めるための環境対策が「盛り土」でした。もし実際に汚染が残っているとすれば、盛り土による「封じ込め」はより重要な対策だったということです。

また地下水水位の管理は、処理し残した有害物質が地下水に混じって上がってこないように、汚染処理後の状態を継続させるための重要な対策です。前回質疑で、水位が高い状態が続いたために盛り土部分が再汚染されたのではないかとの懸念を質問したところ、「揚水、腹水を繰り返したので汚染は基準値以下に除去されている」との答弁でした。

けれどもたとえば不透水層に切れ目があって、地下の汚染が上昇してきている懸念は本当にないのか。それが汚染物質の数値の原因ではないのか。検証しなおすべきではないでしょうか。

遮水壁と不透水層が万全であれば、ここの敷地は大きなプールのような構造です。降った雨の量と汲みだした水の量はある程度相関するはずなので、雨の浸透割合など、水収支の考え方を用いれば、遮水の状況を確認できるのではないか。水収支の考え方に基づく地下水管理が行われていれば、水位が高すぎる問題は起きなかったと考えられます。

都に見解をたずねましたが、「建物部分や舗装に降った雨の多くは下水道管に放流するため、降雨量と揚水量とは拮抗するものでない」と否定しました。

盛り土と地下水管理がなされていないうえ環境基準を大幅に超える数値が出ては、二重の約束違反というしかなく、都民がこれを許すのかどうか、市場の安全・安心への評価について、都民の声を真摯に聞くべきです。

裏切られた都民の信用は、次の調査で値が低くなろうと、専門家会議が安全宣言しようと都知事が言おうと、皆で水を飲もうと、回復できません。誰もお魚を買いには来ないでしょう。豊洲はあきらめるしかないと思います。