市場方針は見直しが必要だった ~2月14日の豊洲市場移転問題特別委員会の質疑より③

2017年2月24日 13時55分 | カテゴリー: 消費者, 環境, 自治と議会とまちづくり, 食と農業

政策発表集会で 左から小松久子、山内れいこ、きくちやすえ

豊洲市場の建物は容量が大きいため光熱費がかさみ、その上コールドチェーンの構築などにより、エネルギーに関する費用が他の市場より高額です。

パリ協定以来、世界の省エネ・断熱仕様の技術は、性能向上の取り組みが進んでいます。パリ協定の参加国として、日本で新たに建設する施設の断熱性能が低くコールドチェーンの運転コストがかかりすぎるなど、あってはならないことで、国の先を行く温暖化対策を誇る東京都は、現在の省エネ仕様の一歩上のレベルをめざすべきです。もし豊洲市場が開場するのであれば、ランニングコスト削減の意味でも、積極的に省エネに取り組むべきです。

豊洲市場では東京ガスから地域熱供給を受けるといいます。これによる光熱費の削減効果は、「施設整備費と維持管理費を含めた20年間の試算で約5億円の削減見込み」といい、この空調は売場や店舗、事務所等に設置され、事業者が使用する予定とのことでした。

市場全体の面積が1.8倍にもなっているのに、1区画の間口がかえって狭く魚をさばくにも支障があると言われていますが、PT会議では、大幅に増えたのは共有部分で売場面積は築地とほぼ同じ、という説明でした。

ところで市場会計の収入は業者が支払う使用料が基本ですが、この使用料は売場面積により算出されます。とすれば、使用料として回収できない大きな入れ物は、ランニングコストやメンテナンスにも多額を要し、財政を圧迫することになるのではないでしょうか。

都の説明は「豊洲市場は、流通環境や消費者ニーズの変化に対応するため、高度な品質・衛生管理や、効率的な物流の実現等を目指し」、「適切な温度管理ができる閉鎖型施設としたほか、駐車や荷捌きスペースの確保や外周道路の設置により効率的な物流を可能とし」、「小売店等のニーズに対応した加工パッケージ施設を整備するなど、卸売市場を取り巻く環境の変化に則した施設を整備」したのだと言います。

市場を取り巻く環境の変化というなら、取扱量が減少している公設市場の役割、位置づけが変わってきたことこそ、大きな変化と言うべきでしょう。2004年の取扱量からの推計による計画が、環境の変化によって過大になっているということのようです。

整備事業が長期にわたってきたために、計画と現実のギャップが生じたということと思いますが、どこかの時点で、計画の見直しや方針の転換が必要だったのだと思います。