新設の公文書管理条例、内容の充実を ~6月2日都議会の一般質問より②

あんさんぶる荻窪4階のビオトープで 6/3

豊洲市場問題が明らかにした重要な課題の一つが文書管理です。百条委員会では、東京ガスとの交渉記録が都側にほとんど保存されていなかったことが白日の下にさらされ、あらためて公文書管理のずさんさが明らかになりました。 

公文書の管理は情報公開の基盤となるもので、今議会に公文書管理条例が提案されたことは、大きな意味があります。その目的が明記され、文書の作成、整理及び保存、廃棄などの規定が条例に位置づけられることになります。 

廃棄手続きについては、所管局の中でダブルチェックすることになります。とりあえずはそれでよいとしても、今後は、第三者機関の設置やパブリックコメントの実施など、外部の目を通す必要があると考え、都の見解を問いました。 

都は「新制度では、重要な文書の廃棄に関しては所管限りの判断によらずダブルチェックを導入し、手続きを厳格化した。今後、この制度の定着を図りながら、その実効性についても検証し、適宜、必要な見直しを行う」とのことです。 

意思決定過程の透明性を図り説明責任を果たすとともに、都政への都民参加を進めるために、公文書管理条例は重要な条例です。この条例案に関してはパブリックコメントが行われましたが、そのとき公表されたのは概要で、あまりにも大枠の内容だけでした。 

初めて制定する公文書管理条例については、本来であれば、もっと時間をかけて、専門家や市民による議論を重ねるべきでした。都議会最終日の討論では、この点について、せめてパブコメを実施する際に、今後は詳細な情報提供をするよう要望しました。 

また、さまざまな計画策定時に実施される都のパブコメについては、募集期間や公表される内容にばらつきがあること、期間が短くアリバイづくりと指摘されていること、せっかく意見を出しても取り入れられたことがないと言われること、などを指摘し、パブリックコメントについてもルール化することを求めました。