情報公開について ~2017年第1回都議会定例会の文書質問より③

2017年6月13日 22時19分 | カテゴリー: 自治と議会とまちづくり

*2017年3月に提出した文書質問(公文書管理と情報公開について、警視庁からの機動隊沖縄派遣について)の回答が出されました。質問および回答の全文を5回に分けて掲載します。 

2.情報公開について

①   知事は情報公開条例の改正を表明し、手数料の減額等を行うとしています。一方、不開示規定の改正は行わず、すでに請求に対する決定でも非開示判断の厳格化を行っているとしています。公表されている「公文書開示等決定件数報告」によると、2014年度から2017年1月の開示・一部開示・非開示・不存在等の割合は、小池知事就任前と就任後で、その割合に大きな変動が見受けられません。豊洲市場に関する情報公開請求事例を除き、判断の厳格化によって開示範囲の見直しが図られるようになったのか伺います。

回   答

 情報公開条例第7条では、公文書の開示請求があったときは、開示請求に係る公文書に非開示情報が記録されている場合を除き、当該公文書を開示しなければならないと規定しており、原則公開という基本的考え方を定めています。

 平成28年9月に開催した都政改革本部において、情報公開についてはこれまでの姿勢を大幅に転換すること、原則開示を徹底し、非開示部分を最小限にすることが掲げられました。これを受けて、非開示情報を厳格に適用することなどについて、同年10月に生活文化局と総務局の連名で全庁に通知を発出するとともに、各局等の情報公開主管課長を集めた会議を開催し、周知・徹底をしました。

 各局においては、これらを受けて、公文書開示制度の適切な運用と積極的な情報公開に取り組んでいます。

②   2015年9月8日の第65回情報公開・個人情報保護審議会及び2016年3月24日開催の第66回同審議会で、課題審議「情報公開条例及び個人情報保護条例の運用上の課題について」が審議されました。審議検討されたのは、「他制度との調整について」として、主に東京都を当事者とする訴訟記録について、情報公開条例及び個人情報保護条例で開示請求等が行えないように解釈を変更することが検討されました。

⑴課題審議として挙げられた事項の検討状況について伺います。

回   答

 訴訟記録については、民事訴訟法の規定で、誰でも裁判所で閲覧を請求することができることとなっているため、情報公開条例第18条第1項の「他の制度で閲覧等ができる公文書は開示しない。」との規定により、本来は公文書開示の対象とはしていません。

 しかし、裁判所では、利害関係者以外は訴訟記録のコピーを得られないことから、都では、都民の利便に供するため、訴訟記録に記載されている、保護すべき個人情報等を非開示にした上で写しを交付する運用を行ってきました。

 一方で、平成27年に、係争中であるため訴訟記録を都が非開示とした決定に対して、開示を求める訴訟が提起され、その後、「訴訟記録は誰でも閲覧可能であることから、個人情報等を含めた都が非開示とした情報は開示すべきである。」という趣旨の判決がありました。 

 このため、引き続き、運用で訴訟記録の写しを交付し続けると、今後同様の争訟となった場合に、都が保有する訴訟記録に記載された個人情報等を開示せざるを得ないおそれが生じる状況となりました。

 このような状況を受けて、情報公開・個人情報保護審議会において、個人情報保護の観点から、訴訟記録の写しを交付する現行の運用をこのまま継続することの是非について、平成27年9月と平成28年3月に議論が行われました。

 平成29年1月開催の審議会では、「都政に関する情報公開を一層推進していく」という都の方針を踏まえ、個人情報等の保護に十分配慮しつつ、当面、現行の運用を継続し、訴訟記録の写しの交付の請求があった場合は、これまで通り対応することとしました。

 

⑵今後の課題としての審議予定について伺います。

回   答

 訴訟記録等を開示請求の対象としている現在の運用について、当面、審議を行う予定はありません。

③   情報公開・個人情報保護審査会の答申では3年保存文書とされています。WEB上には5年前以前の答申は載っていません。現在、東京都において保存されている答申の状況について伺います。

回   答

 東京都情報公開・個人情報保護審査会の答申については、その交付決定を行った起案文書の保存年限が3年間ですが、審査会の審議に必要な資料として、おおむね過去20年間分の答申書のデータを保存しています。