体育、食育のつぎは薬育だ

くすりやさんの話から考えた

20日に始まった区議会定例会。一般質問の準備で取材したくすりやさんに聞いた話から、くすりに関連していろいろなことを考えさせられました。

人の健康にかかわるくすりは、本来対面で販売されることが望ましいにもかかわらず、商店街の薬局が消えて大型チェーンのドラッグストアにとって代わられる傾向にあります。残念なことですが、私たち消費者にも原因があります。

消費者が地域の薬局の役割を見直し利用することで、身近な医療の専門家である薬剤師と日常的な交流ができれば、健康な生活を送る上で助けになるはずです。病気の症状に合うのは当然として、生活様式にあったくすりを選んでもらうこともできるだろうし、「くすりなんかのまずに寝てなさい」ということだって気心の知れたくすりやさんなら言ってくれるでしょう。

佐賀県では、乳幼児のおむつやミルクを買いに来る母親を対象に育児相談にのるなど、子育て支援事業のひとつを薬局が担っているケースがあると雑誌で見ましたが、ほかにも薬局を舞台にしておもしろいことが考えられそうです。

薬局が発行する「おくすり手帳」にはカゼ薬など処方せんなしで使用したくすりも記入するようになっていますから、自分が服用する薬について知り、自ら管理することになります。ひとつ間違えば毒にもなるくすりは安易な服用は避けなければならず、適正使用が日常的に習慣化するのは望ましいことだと思います。

薬物乱用の低年齢化が問題となっていますが、子どものうちからくすり全般について学ぶ機会が増えれば予防につながるのではないでしょうか。

「学校でもくすりについての教育に力を入れるべきだ、体育、食育のつぎには薬育だ」という人もいて、なるほどと思います。くすりとの正しいかかわり方を学ぶ「薬の教育」の重要性について、いずれ議会でも取り上げたいと思います。