4年前の衝撃—こんなことは2度と起こしたくない

2009年6月18日 16時41分 | カテゴリー: 杉並と東京都の教育と教科書問題

09年第2定例会の一般質問より④

中学校教科書の採択について今回多くの議員から質問通告がされましたが、昨年の小学校につづいて、中学校教科書の採択が行われるこの夏を控え、私も黙ってやり過ごすことはできません。

4年前の採択で杉並区に「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書が導入されたことが、区の内外を問わず多くの人々にどんなに衝撃を与えたか。

「人権と平和を求めた勇気ある先人の歩み」を無視し、民衆を蔑視する。支配者側の英知や能力は賞賛し、戦争の悲惨さを考えさせない方向性。このような歴史観から中学生に何を学ばせようというのか、理解に苦しみます。

いろいろな考え方があり、それが各家庭の教育に反映されることを批判するつもりはありませんが、アジア諸国への差別意識にみちた戦争賛美の読み物が歴史の教科書として杉並の中学生にふさわしいとは、どうしても思えません。

区の歴史に汚点を残し、区民の教育委員会への不信を大きくしたことは残念ながら疑いようがありません。こんなことはもう2度と起こしたくないのです。

2011年には新学習指導要領実施に伴い教科書の全面的改訂が行われることになるため、今年採択される教科書は、使用期間が2年となります。文部科学省も今年の調査は簡略化してよろしい、と通知し、無条件に前年とおなじ教科書を採択する地区もあると聞きますが、当区の場合はどうなのか。

前回の採択では、扶桑社版の歴史教科書について、教科書調査委員会の報告、種目別調査部会の報告、各学校における調査報告、教科書展示会における区民アンケートなど、いずれも扶桑社版が最低の評価だったのにもかかわらず、最終的に教育委員会において選択されたのは扶桑社版でした。

教育現場の声や区民の声はまったく生かされなかったことになり、公正さを欠いた感は否めません。今年こそ採択に現場の教師や区民の声、また子ども自身の意見も聞いて、それを生かしてほしいものです。

以上のような点について区にただしましたが、特に前向きな答えは返ってきませんでした。

写真 石けんと合成洗剤のちがいについて、区の環境課と話し合う(5/26)