被災地視察 「子どもが住めなくなったまち」南相馬市

2011年6月3日 01時14分 | カテゴリー: 自治と議会とまちづくり

石巻のがれきの中に見たぬいぐるみ

うしろに見える施設が廃墟のよう 南相馬市の津波被災地
うしろに見える施設が廃墟のよう 南相馬市の津波被災地
区議会の視察で6月1日に福島県南相馬市、2日に宮城県石巻市に行ってきました。議員48人中44人が参加、中型バス2台連ねての大移動です。

議員の中には市橋さんやすぐろさんのように現地にボランティアに行った人もいますが、労働や作業するのでなく「見る」ためだけに行くのはいかがなものか、という意見が出されはしたものの、行ってよかったと思いました。

杉並区が、災害時相互援助協定を結んでいる南相馬市に対して、大震災後の原発事故による避難を余儀なくされた状況を受けて、さまざまな支援活動をしていることについては、報告を受けていました。

南相馬と同様に杉並と交流のある東吾妻町(群馬県)や小千谷市(新潟県)の施設に避難者を受け入れるよう動いたり、物資を搬送し区民から集まった義援金を1億円送ったりしたこと。避難所の子どもたちの学習支援のため教師や、心身ケアのための保健師、スクールカウンセラー、また区の職員を長期滞在・短期ローテーション併せて送りこむなどの人的支援は、高く評価しています。

しかしこのまちの被害はそんなことでは追いつかない大きさでした。津波被害だって小さくないのに、原発事故により市の中に「警戒区域」「緊急時避難準備区域」「計画的避難区域」というランクの異なる設定区域が存在し、介護・福祉サービスが「ない」、「子どもが住めない」まちになってしまいました。

石巻市では、小高い山の上から市街地全体がそっくり波にさらわれてしまった跡地を見ました。見渡す限りがれきの光景には、文字通り言葉を失い…。生協の提携生産者で、おいしいかまぼこをつくっていた高橋徳治商店の工場跡地もその中にあったはずでした。

がれきの中にヒツジのぬいぐるみを見たときは、幼い持ち主のことを想像して涙がこみ上げてきました。三輪車も、墓石も、片方だけの靴もありました。

内閣不信任案否決の報は、帰りのバスの中で聞きました。こんな非常時に政局で争うなど、愚というより政治に対する国民の絶望を深くすることになぜ気がつかないのでしょうか。