「区民意見交換会」をもっと有効な討議の場に

2012年9月30日 23時54分 | カテゴリー: 自治と議会とまちづくり

9月議会決算委員会の質疑より② 

昨年の2月議会でプラーヌンクスツェレ(市民討議)という市民参加の手法を提案した(こちら)者として、区がさかんに実施している「区民意見交換会」については、「もっと有効な市民参加のツールになるのに」と思ってきました。 

無作為抽出で選んだ区民に集まってもらい意見聴取する企画は、これまでに基本構想と荻窪周辺まちづくりをテーマに実施されています。さらに施設再編・整備について、地域エネルギーについて、などの企画がこれからも予定されています。 

幅広い年代層、とくに若い人たちの参加を得ることができ、参加した後の満足度の高いことで、区が評価しているからでしょう。ただ、これまでの企画を傍聴して感じるのは、「これはプラーヌンクスツェレではないな」ということです。 

無作為抽出、有償、当日4~6人の小グループに分かれて話し合い、グループごとに意見をまとめて発表する、などよく似ているのですが。何が違うのかというと、グループの意見をコンパクトに集約することと、最後に各グループから出されたまとめの発表プレゼンを受けて、今度は全員で、投票により結論を導き出す、ということ。つまりジャッジを行う。この方法だと合意が得られやすいのです。 

そのように進行するためには、効果的な討議ができるようにあらかじめテーマを絞り込む必要があり、十分な準備が必要となります。また実施主体は区ではなく、独立した機関がやるべき、ともいわれます。 

区が実施したのは、テーマが漠然としていて、各自が出し合った意見をいろいろ列挙する。結論を出すというものではなく、文字通り「意見交換」であって「市民討議」ではない。杉並版は意見交換でいいんだ、というかもしれない。けれどこれでは「ご意見をうかがいました」という区民アンケートの延長に過ぎません。 

区民同士が、あるテーマについて結論を出すために密度の濃い議論をする、というプロセスを経験することが区民にとって大事であり、区にとっても財産となるのに。だから今度は、区は後援する側に回って、準備や進行をNPOなどの他団体に任せ、区民による行政評価にぜひ取り組んでほしいものです。