「ゼロベースで検討」しているのに「外環の2」事業着手は筋が通らない

「外環の2」建設予定地を歩くツアー 善福寺池を出発 2009.10.11

外環道の地上部街路「外環の2」全長9kmのうち練馬区大泉ジャンクション以南の1kmが「事業着手された」―。10月11日の「第5回 杉並区における地上部街路に関する話し合いの会」は、都からのこの報告を受けて紛糾しました。 

「練馬区の1km部分の事業着手」については、今年3月に同区内で説明会が行われたことが練馬、世田谷、杉並、武蔵野、三鷹、狛江、調布など沿線区市の外環建設問題を通してつながる議員ネットワークで流れました。 

4月に議員たちで集まって協議し、参議院議員・大河原雅子さんを介して5月31日、国交省に対して事業認可を出さないよう、また都に対して一部事業化

を中止するよう要請を行っています。「外環の2」についてはこれまでも区議会で採り上げてきた

同ツアー  まちづくりコンサルタント西田穣さんと

こちらこちら)経緯もあり、進捗状況を注視してきました。 

「外環の2」は東京都が事業主体として都市計画決定した「都道」です。計画決定はしているものの、外環本線が地下化されることになったのだから、計画どおりに造るかどうかをふくめて地域ごとに検討する場が必要として、都が「話し合いの会」を設置し、杉並区では10月11日が5回目だったわけです。 

この日は、一部とはいえ都が事業を始めてしまったことに対する批判が噴出しました。当然でしょう。だってまだ「造るかどうかを議論している」最中なんですから。杉並区は「外環本線は必要だが地上部街路(外環の2)はゼロベースから必要の有無を議論すべき」という態度で一貫ツミなど猛きん類もやってくる 野鳥観察の報告を聞く ツアー終点井の頭公園でしており、この日も区の担当課長から「(都が勝手に事業着手したことに対し)遺憾」という発言がありました。 

当の練馬区では「話し合いの会」を昨年6回まで開催したところで終了し、その当時には言及しなかったのに、あとになって事業を始めたことになります。こうした都の筋の通らないやり方に対し練馬区民から12日、区に事業認可の撤回を求める申し入れが提出されました。 

「外環の2」といい9月5日の突然の着工式といい、2020年オリンピックまでにどうしても完成させたい都知事のもとで住民意思が踏みつけにされることが多すぎます。