子宮頸がん予防はワクチン接種より前に性感染症の学びを

都議会文教委員会予算審査の質疑より② 

 

3月18日 文教委員会の予算審議で

子宮頸がんという病気はほとんど性行為によるウイルス感染が原因です。従って、予防ワクチンの接種は性交渉を経験する前に受けなければ意味がないことになります。法定化された子宮頸がんワクチンの接種対象が小学6年から高校1年までとされているのはこのためです。 

でも、ワクチン接種より前にきちんとした性教育を受けておくことが必要なのではないか。性についての正しい情報をしっかり受け止め、子宮頸がんという病気について理解したうえで、ワクチンに関しては、受けるかどうか子ども自身が自分のこととして判断するべきなのです。また、性感染症の一種と考えるなら、予防のため男子もこの病気について知っておくことが重要です。 

そこで、小中学校における性感染症についての教育はどのようになされているのか、質問しました。 

都の答えは「小学校では、保健の授業で、エイズ感染の予防や体の抵抗力について学習し、中学校では、やはり保健の授業で、エイズやその他の性感染症の予防について、疾病の原因や感染経路、予防方法を学習する」とのこと。 

子宮頸がんワクチンは、現在のところ薬の予防効果が保障されている期間が9年間とされ、小学6年生が12歳で接種しても、21歳でワクチンの予防効果はなくなっても不思議ではないことになります。性感染症の感染経路について学ぶのが中学生になってからというなら、自分の性について考えることのない小学生のうちから痛い注射を打つ必要はないと思います。 

性交渉による感染症について正しい知識を身に付けることが病気の予防のための基本であり、20歳を過ぎたら検診を定期的に受けることが重要と考えます。性教育は学校教育の中で位置付けられていることでもあり、しっかり取り組むよう求めました。