小池百合子氏、都知事に就任

7月31日の選挙で圧勝した小池百合子氏が8月2日、東京都知事に就任しました。

選挙の出馬表明の際、公約のトップに「冒頭、都議会を解散します」と宣言して世間を驚かせましたが、この日の就任会見では「知事と都議会は車の両輪のように進めていきたい。互いに都民の代表であり必ず接点が出てくる」と述べ、事実上、翻意したということのようでした。

都政改革に挑むこと、そのための機関創設や、知事の報酬半減のためのしくみ整備に着手する考えなどを語りましたが、具体的な設計や内容についてはまだ示されていません。いずれ具体化にあたっては経費が発生するものであり、次の議会で補正予算が提案されるものと思われますが、最大会派である自民党との調整が難航することが予想されます。

小池氏が選挙中に語った「3つのCITY」、すなわち SAFE CITY(安全都市)、DIVERSITY(多様性)、SMART CITY(環境配慮型都市)については、そのこと自体に異論はないものの、問題はその中身や手法です。

極端な国粋主義思想を有する「新しい歴史教科書をつくる会」が小池氏の知事選挑戦に対し支持を表明し、選挙中には韓国人学校の都有地建設に異議を唱え、また日ごろから在日外国人の人権問題に否定的な考えを示している小池氏が「DIVERSITY」を言うとき、この言葉の意味をどうとらえているのか、認識を確かめてみたいと思います。

知事の特別秘書として元都議の野田数氏が任用されたことに異議を唱える声も聞こえ、今後の副知事人事にも注目が集まるところです。

生活者ネットワークはこれまで同様、議会では「是是非非」でやっていこうとしていますが、小池都政にどう向き合っていくのか、模索が続くことになりそうです。