「ネみ」、永年在職議員の表彰に反対とした

区議会本会議での議員提出議案


6月12日の本会議で3本の議員提出議案が出されました。そのうちの1本は「生活者ネット・みどりの未来」の5人で出したもの。これについては次回に報告しますが、今日はそのうちの永年在職議員を表彰する議案についての報告を。

杉並区議会では25年以上務めた議員に対する表彰制度が内規により定められています。今回、鈴木信夫議員が対象者に該当することになり、議員提出議案として議会に諮ることについて5月の議会運営委員会で協議が行われました。

鈴木氏の功労についてはもちろん敬意を表するものですが、私たち「ネット・みどり」は、議員の在職期間が長期間に及ぶことでその労をねぎらうことはあっても、恩恵的な特権を授与することは適当でないと考えます。

表彰の際には、5万円相当の旅行券が記念に贈られることになります。2003年まで12万円相当の旅行券が贈られていたことから比較すれば、金額は減額されたものの、元手は議会費、つまり区民の税金から支払われています。

永年在職表彰制度は一般職員にもありますが、非正規職員が表彰の対象になることは考えられません。「非常勤職員」である議員が表彰されるのは、永年勤務したパートタイムの職員が表彰されるようなものです。しかも議員は選挙によって選ばれるのだから「長く勤めたから表彰する」ことではないでしょう。なお永年在職職員の表彰金は現在1万円です。

国会では永年在職表彰はすでに廃止されています。その議論がされた2002年3月29日の参議院 議院運営委員会で、共産党議員が「永年在職表彰議員に対する特典廃止は、我が党が一貫して主張してきたものであり、当然」と意見表明しています。

杉並区においても、過去に辞退した議員もおられますが、このご時勢に議員特権を助長するような制度をいまだに温存させているのは、区民の理解を得られるものではありません。

以上の理由から、「ネみ」はこの議案の提案者にならず議決においても反対としました。