「隣接校」は学校ごとに全部異なります。小学校の場合で最少2校から最多は8校まで、「選べる範囲」に差があるわけです(こちら)。役所の事務作業は煩雑でしょうが、子どもの通学事情に配慮すれば当然だし「より教育的」といえると思います。
とはいえ、この制度によって地域社会と学校とのつながりが希薄にされてきたことは、私も質問したことがありますが議会で多く指摘されてきたところです。先ごろは区民から「廃止を」という陳情も提出され、文教委員会の審査が待たれています。
議会での答弁は、特に区長が変わってからは、井出教育長が「見直し」に言及するようになり、廃止は時間の問題と感じていました。果たして、庁内検討の結果ついに「廃止」の方針が出され、いまパブリックコメント実施中です。
方針では「理由を問わない」現行制度は廃止するが「児童本人の意思をこれまで以上に尊重する」制度に変える、としています。学校独自の部活動への参加など、その学校を志望する動機を「本人自らが申し立て」、教育的にOKとみなされればその希望は満たされる、ということのようです。
子どもの意見表明権を認めた点で注目に値すると思います。
今度の見直しにより「選択の自由」が制限されることになりますが、地域のつながりや公教育の公平性など本来のあり方を重視したことは見識であり評価したいと思います。