正確には「脳の健康」「脳の病気」なのかもしれませんが、「こころの健康」「こころの病気」という言葉を使うことにします。なぜなのかは、のちに述べます。
国の社会保障審議会医療部会において、今年7月、これまで医療計画に記載する疾病として位置づけてきた「4疾病」に、新たに精神疾患を加えて「5疾病」とすることが合意され、その後の手続きが進められています。
2014年度に策定される東京都の次期医療計画に精神疾患が位置づけられることになります。医療に関する事業は区の範疇ではないので、精神疾患について区では「心の健康づくり」としてうつ病対策、精神疾患の知識の普及啓発、心の健康相談、地域支援ネットワークなどに取り組んでいます。
区内の精神疾患の罹患者数は、精神障害者保健福祉手帳の所持者だけを見ても、今年3月31日現在、1級が180人、2級1,134人、3級809人、合計2,123人。実際にはこれより多いことは確実です。精神疾患の「施設から地域へ」という流れのなかで地域医療における取り組みは重要であるはずです。
地域医療として精神疾患の取り組みを位置づける、また保健福祉計画への反映など、区の取り組みも求められるのではないか。というのが最初の質問です。
これに対する区の答弁は「現在はまだ不確定な要素も多いので国や都の動向を注視していきます」というもの。なあんだという感じではありましたが予想通り。