市民参加の期待と展望なし?—区長の「自治」観を問う

区議会の一般質問より①

2月12日より第1回定例会の開催中。16日に一般質問に立ちました。今回のテーマは区長の予算編成(施政)方針、スクールソーシャルワーク、食品表示の3項目です。

昨年の同方針でも感じたことですが、「自治」も「協働」もすっかり影を潜めました。住民がみずからまちづくりにかかわること、区政に参加することへの期待も展望も全く語られていません。

また昨年、意見提出手続きの条例が制定されはしましたが、区が何か新しいことを始めようとするときだけ、住民の意見を聴取しようというもので、住民からの自発的な提案を受け入れるというしくみではありません。

ということはつまり、区長は住民による発意を区政に生かしていきたいという意思があるのか、「市民自治」を進めることへの積極性を疑わざるを得ません。そこで、区長は「市民自治」というものをどのようにお考えになるのか、と根本的な理念を問う質問をしてみました。

国会では鳩山首相が施政方針で「新しい公共」の概念を前面に打ち出し、市民やNPOなどがたすけ合う社会を築いていきたい、と施政方針で述べています。杉並区は従前より「新しい公共」の創造をうたい、担い手としてNPOの活動支援に力を入れるとしてきたのだから、この政権交代がNPO支援をさらに推進させるチャンスのはずです。

しかしそれにしては、区長の言葉で「新しい公共」への共感や、市民・NPO活動への支援が語られないのは残念です。区長は「新しい公共」の理念のもと、市民・NPOの活動や事業を今後の区政にどう生かし連携、協働していくお考えなのか。

以上のような「自治」やNPO活動に関する質問は、毎年この時期の議会質問でとり上げ(08年09年)、これで3年目です。区長が答弁に立ったのはよかったけれど、話がなにやらかみ合わず…。

つづきは次回に。