進む少子高齢化、2年後に迫った新幹線の開業に向けたまちづくり、などの大きな課題への対応も急務で、40代の若い市長はこれを新しい熊本づくりの好機ととらえ(といっていいのでしょう)、市民参画での基本構想づくりやブランド戦略づくりに取り組んだようでした。
市職員(とたぶん市長)は、アンケート調査で市外の人の4割が「熊本市を知らない」と答えた結果にショックを受け、そのことが都市ブランド確立への動機に火をつけたと見ました。
シティブランド戦略プランが策定され、市庁舎や町なかでは「政令指定都市を目指します」の横断幕とともにブランドイメージ「わくわく都市くまもと」ののぼり旗が目につきます。さかんに売り出し中、というところ。杉並区でいえば「歩きながら、元気と文化が生まれる街。」ですかね。
市のシンボルといえば熊本城。2年前に築城400年を迎えたのを機に、次の100年に向けた復元整備の募金制度として始めた「一口城主」募集事業もブランド戦略に一役買っているようです。
しかし何より驚くべきは、熊本市の水道水が100%地下水だということ。加藤清正が礎を造った、阿蘇の水だそうです。
日本一の、世界でも稀な地下水都市というのはすごい。これ以上のブランド力はないでしょう。熊本市はそれだけで十分、世界中から注目されるべき都市なのだから、有名人を広告塔に引っ張ってくることないし、まちづくりと称して既存の施設によけいな手を加えることもないんじゃないか。
なんていうのは、よそ者の余計なお世話といわれそうなので当地では言いませんでした。