「(仮称)子供園」が子どもの育ちを応援する施設になるように

09年第3定例会の一般質問より②

このほど区は、区立幼稚園を新たな幼保一体型施設「(仮称)子供園」に転換させる計画を示しました。この取り組みが保護者に対する子育て支援であると同時に、子どもの育ちを支援するものとなるように、という視点から質問しました。

国の施策「認定こども園」との関連、区における幼保一元化の議論の推移、今回の「子供園」新設方針が出された経緯について。園の定員枠が狭められることになるのでは。1学級32人は多すぎないか——。

子供園は「小学校への円滑な接続」をめざしているといいます。いまの幼稚園や保育園ではその点に課題があるということのようです。1年生のうちは椅子にじっと座っていられなくて当たり前、それより「学校に来るのが楽しい」授業が何より、と私なら思いますが、1年生の教室の学級崩壊状態、いわゆる「小1プロブレム」がひろがっていると聞きます。

「小1プロブレム」が起きる原因の一つには、発達障がい児の存在が考えられます。特別な配慮を必要とする子どもへの対応が適切でないために学級全体に混乱が波及するケースがあるといわれます。

杉並区の小学校では、発達障がい児に対してクラスに介助員や介助員ボランティアを配置することで、問題を克服するべく前向きに取り組んできているので、「子供園」においても同様と期待してよいようです。

ただ、発達障がいの存在が表面化しない場合は適切な対応ができず、問題解決を遅らせることになってしまいます。もし、ある子どもが特別な配慮を必要としているのに、周囲がそれに気づかないばかりに人とのコミュニケーションがうまくいかなかったり、学習が遅れたりするとすれば、だれにとっても不幸なことです。気づきの機会が多くもてるよう、育成プログラムに工夫が求められるところです。

そして「子供園」での成果をふまえ、他の保育施設においても発達障がい児への配慮がさらに強化されるべきとただしたところ、教育長より子どもの発達状態に応じ適切な対応を行っていくと答弁がありました。