また、7年前すでに検討されていた「地域自治」が現実には進まなかったのは、ロードマップが示せなかったからと報告書にはあります。この教訓を生かし、今回は提言にそって具体策を立てることが求められます。
地域のNPOに一度運営を任せて運協のあり方を変え、区はそれを支援する、という協働のあり方が検討されるべきではないのか。NPO関係者を含め各種の地域団体とともにあり方検討の内容を共有し、区の支援のもとに実行計画を立てる必要があるのではないか。
以上述べて区の見解を求めたところ、区の答えは「今後考え方をまとめる」というのみ。そりゃあないでしょうと思い再質問しましたが、「考え方はいろいろあるだろうが」と付け加えただけで同じ答弁に終始しました。
まあね。区の立場もいろいろあるんでしょう。…ですが。
この問題は、単に運営協議会だけの話ではありません。1977年に策定された杉並区長期行財政計画において「地域の特殊性に応じた的確な行政サービスを提供するため、7つの地域と46の地区を設定」したという7つの地域を、区は単に公平な施設配置を進める上での区分にすぎないとし、これまで地域行政を地域の市民自治の視点からは取り上げてきませんでした。
だから、分権・自治が地方政府の最後の重要課題となっているこの時代に、杉並区が適切な区政運営のかじ取りが出来るか否かという問題なのだと、生活者ネットワークは考えています。
それでも、いつの日か区民が集う地域の施設を中心に、自治が根付く、運営協議会がそのための推進役として主体的な活動の新たな一歩が踏み出せるよう、区の支援を期待したいものです。
写真 坪井まりとともに遊説する 2/11荻窪駅