杉並区では昨年、7年ぶりに地域区民センター運営協議会のあり方が検討されました。報告書には「協議会の新たなる一歩」とタイトルがつけられ、サブタイトルは「地域団体のネットワーク化と自治型コミュニティ形成を目指して」とあります。
かつて語られながらいつのまにか消えた地域自治について、再び議論の俎上に載せる機会がやってきたと感じました。区内7館の区民センターを核とするそれぞれの地域は、自治を具体的にイメージし実践するのに適した事例であり、センターを地域自治の拠点として展望することに賛同する立場から、区の地域自治への取り組みについて質したいと思いました。
そもそも、今年ちょうど30周年を迎える荻窪地域区民センターが1979年に最初の地域区民センターとして設立された当初より、運営協議会の設置目的として「住民自治の精神に基づき、……地域のよりよいまちづくりを進める」と地域自治の視点が明確に記されています。
運営協議会の機能を区民センターという箱モノの維持に終わらせず、自治型コミュニティ形成を目的とする、というのであれば、その委員構成について新しい方向性を出すべきで、地域の課題を知っているNPOや、市民活動に関心を持つ人などが参加できる体制にしていくことが必要です。
事務局組織のあり方も変わっていかなければ、と報告書にもあります。そう、ここで市民団体の出番!と思って質問したのですが、その結果どうなったか——。この続きは次回に。
写真 東京・生活者ネットワーク 新春の集いで司会を務める1/27