選ぶのは辛いもの 草の根市民基金の助成先

「ぐらん」公開選考会開かれる

市民が市民を応援するファンド「草の根市民基金・ぐらん」の助成先を決める公開選考会が1月31日に早稲田大学構内で開かれ、私も運営委員の一人として選考に参加しました。

「ぐらん」については夏の交流会のことを以前書きました(こちら)が、市民の寄付が直接の財源になっていること、公開の場で市民参加により選考されること、助成を受けた団体をはじめさまざまな活動をする市民団体や市民もふくめて交流の場をもっていること、などに特徴があります。

助成は2種類あり、アジアにかかわる活動への「アジア草の根助成」は1団体に50万円を2年間で100万円、都内の活動対象の「都内草の根助成」は複数の団体に対し合計200万円、1団体につき上限50万円まで。

事前に運営委員会で2回書類審査を行い、この日までに「アジア」3団体、「都内」12団体にまで絞り込んでありましたが、「都内」団体はその後辞退申し出と当日キャンセルがあり、最終的に10団体が対象でした。

結論からいうと、「アジア」部門ではバングラディシュの女性支援団体に、「都内」部門では6団体に対し助成金が贈られることになりました。

「都内」で最も票を集めたのは、顔のあざや部分欠損、やけど跡など「見た目」にハンディを抱えて苦悩する人たちへの中間的支援活動をする団体。身体機能に障がいがあるわけではないので福祉の対象から外され「絶対的な孤独」の状態にある、というプレゼンでの説明は選考メンバーの胸に突き刺さり、希望した満額の50万円を獲得しました。

続いて児童労働反対運動の活動、脳卒中の後遺症患者へのリハビリ、手話通訳派遣、プレイパーク、などの活動が希望通りの額を得ましたが、私が注目して票を投じた子育て支援団体は助成の対象に届きませんでした。

書類選考とちがい当事者のプレゼンを実際に目にすると、どの団体にも「情がわく」というのか、選ぶのは辛いものがあります。選考された人たちが口々に言っていた、いろいろな活動があるとわかってよかった、他の活動をしている人たちと交流ができてよかった、というのは私も同感です。

写真 生協の展示即売会で1/25