「エコスクール化」 基本方針、汎用プログラムをつくれ

予算特別委員会の議論より ⑤

区がいう「ハード・ソフト両面からのエコスクール化」。そのとおりだと思います。建物や改修が出来上がればエコスクールは完成、ではないはず。継続した環境配慮行動と、さまざまな切り口からの環境教育が加わってはじめてエコスクールだとする考えに賛同します。区は全校でのエコスクール化をめざしています。

1昨年、専門家を交えて「エコスクール化検討懇談会」が設置され、報告書を出したのち第2次懇談会に引き継がれて、現在まとめの報告書づくりに入っていると聞きます。それをふまえ、区としてのエコスクール化基本方針を定める必要があると思います。

それに沿って実際にすすめるには専門知識が必要ですし、教育的効果をあげるには子どもの発達に応じたカリキュラムや教材の準備がいるうえ、総合的な学習の時間だけでなく理科、社会、国語とも関連づけるべきだといわれます。

学校ぐるみはもちろん、地域ぐるみの取り組みが必要にもなる。これらを区内全校でやるには、実行プログラムが必要になると思います。基本方針にもとづいて、エコスクール化事業を杉並の全校で具体的にすすめていくための、汎用性のあるガイドブックのようなものがいるのではないか。

学校、専門家、環境学習のコーディネートやサポートで実際に学校現場に入っている人たち、工事施工者、地域の人、が参加する総合的な体制で、ボランティア活動ではなく、予算をつけて、きちんとしたプログラム作りにしたいものです。

現在、校舎の改築がすすんでいる荻窪小では、「まるごとエコスクール」実践として地域ぐるみの活動がすでに始まっています。この取り組みをプログラム開発に向けたモデル事業と位置づけ、進めることを区に求めました。

区は、エコスクール化の方法は学校ごとに異なるので実行プログラムは個々に作ることになるが、荻小や現在進行中の取り組みを、あとで他の学校が参考として使えるようにまとめていく、という考えを示しました。

写真 桃井第4小学校の芝生の屋上(桃4小HPより)