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区の憲法といわれる自治基本条例が施行されて以来、条例にもとづく区民意見の提出手続きが幾度となくとられてきましたが、それがどの程度政策決定に反映されたのか、条例ができたことで区民に変化がおきたのかがわかりません。
区が条例にのっとって手続きを行い、一連の対応が着実にされてきたことの結果、区政に生かされたのかどうかが、区民にとっては最も重要でかつ、知りたいところです。施行して5年間の成果についてたずねたところ、職員の意識改革は進んだが区民への共有化はいまひとつ、という答弁でした。
この5年間には、杉並に続いて多くの基礎自治体で「自治」についての条例策定がひろがりました。小平市では、行政主導型でない条例づくりに取り組み、骨子案をまとめるまでに60人の公募市民がかかわって100回以上の会議を重ねるという、市民参画の見本のような実践ができたと聞いています。
ほかでもない、自治基本条例なのですから、従来のような、案が出来上がってからパブコメ募集ということではなく、議論のプロセスに区民が参加できるような仕組みとして議論の場を設けては、と問いただしましたが、区の反応はなし。
地域内分権について。5〜6年前には地域内分権の構想が語られていましたが、2年前に地域運営学校の試行を経て地区教育委員会を展望するものへと置き換えられ、今回の予算編成方針でも触れられていません。
かつて地域区民センター運営協議会に、地域の人が集う場を単なる集会施設でない、地域の自治・分権の拠点に、とする構想がありました。これを再び何らかの形で検討していくことが必要では、という質問に対しては、「現在の取り組みの推移を見ながら検討・・・」と、やや期待がもてそうな(?)答弁でした。