これまで議会改革といえば、もっぱら議員の定数削減や政務調査費見直しのことで、「税金の無駄遣いはダメ」論にもとづくものでした。現に全国の自治体で進んでいます。政治とお金の黒い関係が報道されない日はない状況なのだから、それは当然のことかもしれません。
でも、ここで私たちがやろうとしているのは「その先」の改革です。本来あるべき議会、すなわち自由な討議ができ、市民に情報が開示され、市民の提案がいかされる議会にしていこう、というのがここでの目標です。
昨年のお台場での交流会議で印象に残った北海道栗山町議会から、今年は山本さんという議員がパネリストとして参加しました。栗山町は全国のトップを切って議会基本条例が制定された自治体です。
施行後1年経過しての変化が報告されました。条例にもとづき議会報告会の開催を重ねていくうちに、はじめは行政への不満ばかりだった町民の発言が3回目には議会への質問も出るようになったこと、また議員も事前に勉強会をもつようになったこと。
議会を変えたら議員も市民も変わった、ということですね。こういう先進事例がどんどん発信されればもっと多くの市民が議会改革の必要に気づき、変化が進むに違いありません。その動きは確実に始まっています。