少子化対策「行動計画」は地域づくりの施策強化を

区議会一般質問から①

「杉並区子ども・子育て行動計画」は、6月に発表された「子ども・子育て将来構想」をベースに、「次世代育成支援対策推進法」にのっとった少子化対策の計画として、つい先ごろ区が策定したもの。これまで「構想」に関して議会で何度か取り上げてきた経緯から、今回「行動計画」について質問しました。

「構想」については、公募区民を多く入れた懇談会を設置してていねいに議論を積み重ね、「子ども自身の育ち」に目が配られた点からも評価できるものと考えています。「懇談会委員に子ども世代のメンバーを」と生活者ネットが提案し、20歳前後の若者がわずか2名ですが加わったことは、当事者の意見反映のうえからも参加権の保障の面からも、よかった点です。

「少子化は若い女性が自由を追求したことが原因」「家庭の大切さ、家族の絆を学校で教育せよ」と他の議員が発言しましたが、現実を正しく捉えていません。男女とも正規雇用のカップルが2人、3人の子どもをつくっている現状を分析し、性別役割分業の意識を改めることは少子化対策の「基本のキ」です。

99年統一地方選の生活者ネットの政策スローガン「子育て・介護は社会のしごと」は当時まだ違和感をもたれた向きもありましたが、「子育ては地域で」という考え方はいまや市民権を得て、今回の計画でも「子どもが育ち、子育てを支えあう地域の基盤づくりを行なう」とされています。

ただし問題はその中身。具体策の強化が求められます。重点施策として挙げられている「子育てメッセ」は、イベントそのものよりも、その後のネットワークづくりにつなげ、さらに継続した地域のしくみとして根付くようなフォローがいるのだと思います。こうした視点から区の見解を質しました。