このなんとも楽しい建物を設計したフリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサーは1928年に生まれた画家・デザイナー・建築家で、自然との共生を生涯にわたって追及し続け、日々の暮らしの中で環境保護活動を実践した人といわれています。
ウィーンには彼が設計した50戸の集合住宅もあり、位置もデザインもそれぞれに異なる窓、直線を使わないフォルム、屋上にも窓からも立派な樹木が生えていて、建物そのものの中に森があるかのような、遠くから見るとまるで寄木細工のような、不思議におもしろい建物です。これが市営住宅というからおどろきます。
8月の夏休みにザルツブルクに滞在した際、電車で3時間半のウィーンにも足を延ばし、フンデルトヴァッサーの「作品」にいくつか触れることができました。母親がユダヤ系であるため迫害されて少年時代をすごし、親戚の多くを収容所で亡くしたといいます。
彼が設計した「もうひとつのごみ焼却場」が実は日本にもあります。「大阪市環境事業局舞洲(まいしま)工場」がそれ。この写真と兄弟のようによく似ています。設計者が亡くなった翌年の2001年に竣工しました。
さて、9月14日から区議会第3回定例会が始まります。私は「ごみ」に関してと、教育に関連して一般質問を準備中です。もちろん、焼却施設がどんなに心躍らされるような魅力的な建物であっても、ごみ政策を考えることとは別の次元の話題です。