原発ゼロに向けた歴史的都知事選だった

細川応援のアピール 右は前参議院議員大河原まさこさん 西荻窪駅頭で2/6

2月9日に行われた都知事選挙は、報道されていた予想どおり、自民・公明の組織的支援を受け211万票獲得した舛添要一氏が勝利を収めました。都議会生活者ネットワークが応援表明した細川護熙氏は、街頭遊説で予感させた奇跡の逆転はならず、次点の宇都宮健児氏に2万6千票及びませんでした。

 当初から盛り上がりに欠けた選挙と言われました。期間中の7日にソチオリンピックが開会されればメディアの報道が五輪一色になることが必至で、人々の関心が選挙から遠のくことで低投票率が懸念されました。そして実際、前日に降った記録的な大雪がそれを決定的にし、投票率46.1%という数字は過去3番目の低水準でした。 

細川氏と小泉純一郎氏という、政界の頂点にいた元首相がコンビで行う街頭遊説がどこでもものすごい数の聴衆を集め、とくに最終日に雪の降りしきる新宿で2人が「原発ゼロ」を訴えた演説などは説得力のあるものだっただけに、それが投票率にも得票にも結びつかなかったのは信じられない思いです。 

選挙は終わってしまいました。脱原発知事が実現しなかったのは残念でなりません。マスメディアも「脱原発が争点にならなかった」とこの選挙を評価しています。でも、この選挙で原発問題のことがおおっぴらに語られるようになったことは確かです。 

毎日新聞の調査によれば「知事選の最大の争点は何だと思いますか」という質問に対し「原発・エネルギー」を挙げた有権者は21%に上ったそうです。前回、2012年12月16日の都知事選のときには8.5%にとどまっていたといいますから、大きな転換です。 

細川さんが参戦しなければありえないことでした。その意味で、細川・小泉両氏の功績は大きいものがあります。今度の選挙は「原発ゼロに向けた歴史的都知事選だった」と声を大にして言いたい。安倍首相も新知事もこのことを重く受け止めるべきです。

そして私たちは今日から、安倍政権の暴走や原発再稼動への動きを監視しつつ、舛添都政に対峙していきます。