御嶽山噴火の教訓「火の国に原発をつくってはいけない」
長野県と岐阜県にまたがってそびえる御嶽山が9月27日、とつぜん大噴火をおこし、戦後最悪の惨事になりました。再噴火や有毒ガス発生による2次災害のおそれがあるため捜索が思うように進まず、10月1日現在、まだ被害の全容が明らかになっていない状況です。
火山に潜在する力の巨大さを思い知らされます。日本が火山国だったことにあらためて気づかされると同時に、「だからやっぱり原発はダメだ」と強く思わずにいられません。
まして、火山だらけの九州にある川内原発の再稼動など、もってのほかです。
気象台の担当者が「何を噴火の前兆ととらえるかの判断が難しい」と言い、東大名誉教授で火山噴火予知連絡会長が「いまの技術で完璧な予知はできない」と断言する現実があり、鹿児島には年に数百回も繰り返し爆発している桜島が存在しています。
いつ突然、火を噴くかわからない山が集まってできたようなこの国に原発を54基もつくったことは大間違いだったのです。
直ちに、速やかに、すべての原発の廃炉に向けて国は動かなければならないと考えます。いま開会中の国会で安倍首相は、川内原発再稼働の方針をこのまま進めることを、安全が前提としながらも明言していますが、噴火災害がおきている最中によくもそんなことが言えたものだと思います。
東京都にも、西之島のように火山でできている島もあり、伊豆大島や三宅島など火山を抱える島では噴火による被害を受けています。火山を擁する自治体として、防災対策をいま一度確認する必要があります。