文教委員会の生活文化局質疑より2 ~NPOと連携し東京ウィメンズプラザのフォーラムもっと充実を

東京都が今年行った男女平等参画に関する世論調査の結果がこの11月に報告されました。男女の地位の平等感について、「男性のほうが優遇されている」と回答した割合が2001年の72.3%に比べて2010年には59.0%に減りながら、今年2015年には60.4%へと増えています。

 また「女性のほうが優遇されている」という回答は20012.3%から2010年は3.8%に増え、20153.5%にわずかですが下がりました。

 依然として男性優位社会にあるばかりでなく、男女平等の歩みがこの5年間で若干後退したと都民が感じていることが、数字の変化に表れています。

 それだけに、東京ウィメンズプラザが機能を強化し発信力を高めていくことが期待され、地域で活動する民間団体などとの協働が必要かつ効果的です。毎年、秋に実施している「東京ウィメンズプラザフォーラム」は、そのねらいに合った取り組みだと思います。今年も10月の金・土曜日の2日間で2,000名を超える来場者があったようです。

 今年のフォーラムは36団体による企画で、女性を取り巻く問題のさまざまな側面に目が向けられていました。ただ、時間的・物理的条件により、それぞれの企画が制限されたことは残念でした。パネル展示や机ひとつでもブースを設けるなど、ワークショップ以外に参加団体の活動アピールとしてプレゼンテーションの機会が設けられれば、と思いました。

 私は、これまで光が当てられてこなかった女性作曲家の音楽作品を発掘して、実際に演奏を聴かせる企画に興味があり、会場に足を運びました。このコンサート自体は客席がほぼ埋まっていましたが、ほかの場所は人の入りがさびしい状況でした。

 このウィメンズプラザは表参道という一等地にありながら青山通りからほんの少し奥まっているだけで、人目につかず、通りすがりの人が立ち寄ることを期待できません。この日、国連大学の敷地内ではファーマーズマーケットが開催されていて賑わっていましたが、ウィメンズプラザに向かう通路にはサインも何もなく、入り口近くまで行ってようやくフォーラム開催中であることがわかった次第です。

 率直に言って、これでは青山通りにいくら人通りが多くても、そのすぐ奥のウィメンズプラザに多くの来場者は望めないと思いました。来年こそ、内容の更なる充実とあわせて宣伝広報には、NPOなどと連携し大きなイベントとなるよう要望しました。